歯周病治療
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日本では歯周病は国民病と言われており、成人人口の8割以上が歯周病に関係していると言われています。定期的に歯科を受診する習慣が現在でもあまり定着していないのがその原因の一つと考えられています。
歯を失う一番の原因が歯周病です。歯茎が腫れても痛くないので、受診を先延ばしてしまうケースが多いのです。歯茎が大きく腫れる、膿が出る、歯が揺れて痛みが出る等の症状がある時には歯周病が進行しています。その様な症状が出るまで痛みを伴わないのが歯周病の特徴です。
定期的に歯茎をチェックしてケアをする事は、健康なお口の環境を保つためにとても大切です。
また、症状が安定した患者様には当院オリジナルのPMTCプログラムをお勧めします。専門家による徹底したプラークコントロールにより更なる虫歯や歯周病予防が期待できます。
☆酸性電解水の導入 ~耐性菌を作らない!~
夏には大腸菌O -157、冬にはノロウィルスが猛威をふるうニュースを多く耳にします。対策として食品を取り扱う現場では、微酸性電解水を利用した消毒、殺菌の技術が注目されており、厚生労働省により安全な食品添加物としても認められています。東京ディズニーランドではその有用性に着目し、微酸性電解水が園内で応用されています。
歯科に置いても、微酸性電解水は消毒、殺菌、止血に有効であるとの報告があります。抗生剤の内服や軟膏の塗布は耐性菌を作る危険性がある中(耐性菌が出現するとその菌に対して効く薬が無くなります)、酸性電解水は薬では無いので耐性菌が出現する事はありません。また、アレルギーを引き起こす心配もありません。治療中に消毒や殺菌で微酸性電解水を長期間じゃぶじゃぶ使用しても、耐性菌やアレルギーを恐れる事はないのです。
当院では微酸性電解水のシステムを導入しました。歯周治療に対して主に使用していますが、今後他への応用も考えています。
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歯周病治療装置
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微酸性電解水生成装置
歯周病チェックリスト
現在のお口の状態をリストで確認してください。
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歯周病チェックリスト合計点の評価
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日本歯科医師会(Japan Dental Association)
森山貴史著「中高年の歯の病気がすべてわかる本」主婦と生活社 2003 より
当院では必要のある全ての患者様に歯周治療を行います。また、治療が終了した後は3,4カ月毎のメンテナンスに移行します。3,4カ月の期間で歯の表面にバイオフィルム(ばい菌の叢)が形成されることが科学的に証明されています。メンテナンスはお口の健康を保つ上で必要不可欠になります。
当院での治療例
治療前
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歯ブラシをする度に出血する、また歯茎も腫れて最近では痛みも伴うとの訴えがありました。喫煙をする方ですので、歯の裏にはタールが見られ、また歯の縁に沿って多くの歯石が確認できます。歯石は歯垢が石灰化して石のようになったものですが、もともとはバイ菌のかたまりです。歯ブラシで取り除けないものが長い間歯の表面にへばり付いていると、歯茎は常に炎症と感染を起こし出血や腫れを伴います。
治療後
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歯茎の基本治療とメンテナンスが奏功し、また患者様もセルフケアを徹底して下さる事もあり、最初の写真とは見違えるくらい歯茎がピンク色を呈し、健康的になりました。